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陥没乳頭(保険適用)

陥没乳頭とは

乳首がきちんと突出しておらず陥没している状態を陥没乳頭といいます。赤ちゃんの授乳の際に母乳がうまく出なかったり、細菌感染を起こしやすくなったりします。軽度のものでは乳頭吸引器を装着し改善する場合もありますが、引っ張ても出てこない、出てきてもすぐに引っ込んでしまうなど程度の強い場合は、手術しないとほとんど改善しません。

当院では保険適応の方の手術を行っています

将来授乳を考えられている方で手術以外では改善の余地が無い場合には保険が適応されます。当院では保険適応の方の手術を行っております(単なる見た目の改善が目的の場合の手術は行っておりませんのであらかじめご了承ください)

当院で保険適用と判断する条件:①原則20歳以上、45歳未満で近い将来妊娠・授乳を検討されている方②刺激等で完全に突出することのない中等度以上の陥没

20代前半よりも20代後半以降の方が皮膚の余剰などが生まれ、結果が良い場合があります。20代前半の方でまだしばらく妊娠・出産の予定が無い方は、20代後半まで待機していただくことをおすすめします。

※上記に該当する場合でも保険適用とならない場合もあります。詳しくは診察を受けてください。

※妊娠中・授乳中・局所麻酔(キシロカイン)アレルギーの既往がある方は当院で手術を行っておりません。

手術方法 

当院では酒井法で手術を行います。乳管をできるだけ傷つけずに慎重に陥没を解除します。術後の傷跡は基本的に乳首から乳首の基部の乳輪部分にわずかにかかるくらいで、ほとんど目立たなくなります。陥没乳頭の手術は形成外科の専門分野です。機能だけでなく、傷あとがなるべく目立たなくなるように最大限配慮します。

 

酒井法 

手術までの流れ

1⃣御予約

 診察の御予約をお取りください(営業時間内にお電話で御予約ください)。

2⃣診察

・女性医師が乳頭の状態を確認します。

・治療方法、リスクなど、詳しく説明します。

 保険適用での手術適応が有り当院での手術が可能と判断された場合、手術の御予約が可能です。

 手術を御希望の場合は手術の御予約と術前採血検査を行います。

手術当日の流れ(所要時間:1時間半~2時間程)

  • 乳頭の術前写真を撮影しカルテに保存します。
  • 局所麻酔を行います。麻酔が十分に効き、痛みが完全に取れていることを確認してから手術を開始します。
  • 乳管をできるだけ傷つけないように周囲組織から丁寧に剝離し乳頭を引き出します。
  • 形が出来上がったら、乳頭の根元をしっかりとした吸収糸で縫合した後、皮膚を非常に細い糸を用いて丁寧に縫合していきます。
  • 術後には再陥没しないように固定具を用いて保護します。術後翌日からシャワーを浴びれるように防水フィルムで手術部位を保護します。
     
  • お着替えの後に、手術後の注意点などを女性看護師が丁寧に説明します。
  • お会計・次回の診察予約をしていただき終了となります。

 

手術後以降の流れ

【入浴・生活について】
  • 手術後当日はシャワー及び入浴はできません。出血予防のため飲酒・運動などは避け、安静に過ごしてください。
  • 手術翌日からシャワーは可能です。※フィルムに直接シャワーをかけないようにしてください。フィルムによる保護期間は1週間を要します。
  • 湯舟は術後約1週間の抜糸後よりから可能となります。
  • 運動は抜糸後から徐々に再開していただけます。
  • 抜糸後はスポンジキャップによる保護を3ヵ月程度継続していただきます。緩めのブラを着用してください。
  • 手術部位に授乳などの強い摩擦が加わっても問題無い状態になるまで6ヶ月程度かかります。
【術後の診察予定】
  • 手術翌日~3日後:診察およびガーゼ保護の確認・交換
  • 術後7日後~14日後:ガーゼ抜去、抜糸・固定具への変更、手術部位洗浄許可・湯舟許可・運動許可
  • 1ヶ月後以降:乳頭の状態確認
    ※術後の通院日程・回数は患者様の状態により異なります。

症例紹介

【症例1】

上:術前(引っ張っても出てこない重度の陥没乳頭)

下:術後1週間抜糸後(良好に突出得られている)

傷痕はこの時点で目立ちませんが半年ほどかけてほとんど分からなくなります。

【症例2】

 

手術料金

保険適応・3割負担でおおよそ 45,000円(両側)

※片側の場合、手術費用は半分になります。
※上記費用の他に初・再診料、処方箋料等の基本の保健療養費が必要になります。

 

1)効果が不十分・再発

稀に、生まれつきの乳管の長さが短すぎると、乳頭を十分引き出せないか、引き出せても一時的で後戻りしてしまう場合があります。

生まれつきの乳管の長さが短すぎるかの判断は術前には難しく術中に判明することになります。このような場合は乳管を切断しなければしっかりとした突出を得られない場合が多いのですが、乳管を切断してしまう手術では授乳機能を失ってしまうことになります。当院ではあくまで「授乳機能の獲得」を目的とした保険適用手術のみ行っておりますので、乳管を切断して突出させる「見た目だけの改善」を目的とした手術方法に切り替えて行うことは行っておりません。乳管を温存して可能な限り突出することに最善を尽くしますが、このような方の場合は十分な結果を得られない場合があります。

過去100例以上の執刀症例のうち、このような症例は18歳の方で1例でした。未成年者では乳管が未発達かつ皮膚の張力が強い場合がありしっかり引き出せなかったり再発しやすい傾向にありますので、当院では現在未成年者の手術は行っておりません。20歳代前半より20代後半の方の方が結果が良い場合がありますので、ご結婚予定などがまだ無いお若い方はあと数年待機していただくことをおすすめする場合があります。

また術後徐々に再陥没した方も含めると、効果不十分及び再発例は5%ほどとなりますが、今まで酒井1法で行っていた手術を2021年9月以降はより効果の高い酒井2法に一本化して手術を行うようにしてからは、現状で再発例はさらに少なくなりました。

 

2)乳頭が大きい・小さい

当手術は埋もれている乳頭を引き出す手術であり、引き出された乳頭は生まれつきの大きさ・形態であり、「大きい」「小さい」などの個人差が大きいです。術後6カ月ほどはむくみがあるため、仕上がりよりも大きく見えます。当院では乳頭を縮小したり増大させたりする「見た目」の整形手術は行っておりません。あくまで埋もれている生まれつきの乳頭を引き出してくる手術であることをご理解ください。

 

3)左右差

元々の乳頭の左右差により、仕上がりに左右差が生じることがあります。

あくまで埋もれている生まれつきの乳頭を引き出してくる手術であり、左右の大きさ・形を揃えるなどの「見た目」の整形手術は行っておりませんのでご了承ください。

 

4)乳首と乳輪の境界部分の食い込み・境界のぼやけ

埋もれている乳首を引き出して後戻り予防の特殊な中縫いを行っているため、乳頭と乳輪の境界部分に食い込みを生じることが多いです。

食い込みは術後6か月ほどで徐々になじんでいきます。

また元々芯がはっきりしないタイプの乳頭の方は生まれつき乳首にコシが無くフニャっとしているため、乳首と乳輪の境界がはっきりせず、綺麗な球状の乳首として再現されない場合があります。

 

5)乳頭の壊死

陥没の原因となっている線維組織を剥離したり、術後の陥没を防ぐため、乳頭基部をしめつけるように縫合したり、乳頭を糸で吊り上げる処置をすることで、一時的に乳頭の血流は悪くなります。血行が悪くなりすぎると乳頭の一部または全部壊死することがあります。

当院では壊死が起こらないように剥離の際には細心の注意をはかっています。また血管損傷を最低限に食い止めるべく、電気熱で止血する操作は最低限とします。よって術後は出血が多くなる場合がありますので、術後は可能な限り安静としていただきます。また運動は抜糸までの間は禁止となります。

手術は全て院長が執刀しますが、院長の陥没乳頭形成手術の過去の執刀件数は100例以上に達しますが、今までに乳頭壊死を起こした症例は一例もありません。ただしリスクはゼロではありませんので、当院からの術後安静などの注意事項を遵守していただくようお願いいたします。

 

6)授乳への影響

陥没乳頭の方は乳管の発達不全や、術後の瘢痕により、正常な方に比べ授乳機能は劣ります。

よって、術前より授乳率を高める確約はできませんので予めご了承下さい。

 

7)傷跡

段差や凹み、傷跡と周りの皮膚との色の違い等、傷跡が目立つ場合がありますが、年月とともに次第になじんでいきます。

 

8)感覚麻痺

手術によって細かい知覚神経が傷付くので、一時的に感覚が鈍くなります。通常6カ月ほどで時間の経過とともに知覚は回復しますが、稀に、感覚が鈍くなったまま戻らないことがあります。

 

9)感染

感染が起きた場合、抗生剤を投与して経過をみます。膿がたまった場合、切開して膿を出す処置を行う場合があります。

 

10)血腫

術後出血により傷の中に血が溜まって腫れることがあります。この場合、傷を開け、溜まった血を排出する処置を行う場合があります。

 

11)中縫いの糸が出てくる

皮膚の下の組織を縫い合わせている糸が異物反応などにより出てくることがあります。糸が出てきた場合は抜糸を行います。

 

 

女性医師が診察から手術まで全て担当しますので、まずはお気軽に御相談ください。

 

 

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