粉瘤(ふんりゅう)摘出手術
粉瘤とは
良性のできものでよくあるものとして「粉瘤(ふんりゅう)」が挙げられます。粉瘤は一般的に「しぼうのかたまり」と呼ばれることもあるようですが、実は本当の脂肪の塊ではありません。皮膚の下に袋ができ本来皮膚から剥がれ落ちるはずの垢(角質)や皮膚の脂(皮脂)が袋の中にたまってしまうものです。粉瘤は自然に無くなるということはほとんど無く、ゆっくり大きくなる傾向があります。
当院では保険適応の方の手術を行っています
治療は摘出手術になりますが、なるべく小さく目立ちづらい傷あとになるように工夫します。袋を取り残すこと無く摘出することが大切ですので慎重に袋を引きずり出していきます。摘出したしこりは病理検査という顕微鏡の検査に提出し後日診断が確定します。
当院のこだわり
①痛みへの配慮
- 局所麻酔で使用する針は通常保険診療で使用されるものよりも細いものを使用
- クーリングを併用し注射時の痛みを軽減
- 麻酔が完全に効いていることを確認し、無痛状態で手術を行います
- 手術中痛みが無いか声掛けを行います
②傷・傷跡への配慮
- 最小限の切開
- 層と層をぴったり合わせる形成外科的微細縫合
- アフターケアもしっかり説明
③女性が相談しやすい
- 医師・看護師・受付スタッフは全て女性
- 診察室・手術室は全て完全個室
- 完全予約制のためスムーズにご案内
※当院ではくりぬき法は採用していません※
SNSなどで広告されている「くりぬき法」ですが、様々な問題点により当院では採用していません。くりぬき法は被膜をわざと破って中身を絞り出した後に袋を取り出す方法で従来から皮膚科医の間で行われていた方法でした。癒着も出血も少なくつるっと取れれば「傷が小さくて済む」、「縫わなくて良い」というメリットがあるでしょう。意外にも癒着していたりするとうまく剥がれず闇雲に操作を行うことで取り残す可能性があります。また内部がしっかり確認できない状態ですので、出血を見逃すリスクがあります。また術野は腐敗した内容物で汚染されるので当然感染のリスクも上がります。
よってくりぬき法は「再発」「術後出血」「感染」の3大リスクを抱えており、当院では採用していません。
当院ではあくまでも「袋を破らずに清潔な状態で取り出す」「出血ポイントを見逃さずに止血する」という粉瘤手術において最も重要な操作が可能な範囲で、最小限の切開にとどめ摘出します。また、傷を小さくするために細かく縫合します。縫合操作は部位、皮膚の質感によって一番綺麗に収まる方法を駆使して行います。形成外科は傷を綺麗に目だたなく治すために必要な知識・縫合技術の選択肢をいくつも兼ね備えています。
症例紹介
診察までの流れ
1⃣御予約
診察の御予約をお取りください(営業時間内にお電話で御予約ください)。
【↓御予約前に御確認ください↓】
※触ってもわからないほどの微小粉瘤は手術適応がありません(原則3mm以上の皮膚直下に触知するものに限り当院で手術が可能です)。
※局所麻酔での手術が可能な範囲の大きさに限り行います。原則5cm大を大きく超えるような腫瘤は総合病院へ紹介させていただく場合があります。
※腫れて炎症を起こした状態では根治的摘出ができません。炎症が完全に消退してから2か月以上待機してからの手術となります。
腫れている状態では、根治的手術の段階ではありませんので、まずは最寄りの皮膚科で抗生剤の処方や切開排膿などを受けて様子を見てください。
※にきび・毛のう炎などの瘢痕組織は粉瘤ではありませんので、保険手術適用は無く、原則当院では手術を行っておりません。
※脂肪種などの皮膚より深部の腫瘍の摘出手術は原則行っておりません。ご希望の場合は、対応医療機関へ紹介状を作成します。
※妊娠中・授乳中・キシロカインアレルギーの既往がある方は当院では手術を行っておりません。
女性医師が診察から手術まで全て担当しますので、まずはお気軽に御相談ください。